以前バッテリーの電圧(正確にはシガーソケットの電圧)を測りながら走ったことがあるのですけれど、アクセルのオンオフで電圧の変化が無かったのでカングーは充電制御車では無いと思っています。
充電制御車でも無いのに寿命3年は無いだろうとその時は気にしなかったのですが、その後だんだん心配になってきました。
バッテリーテスター(CCAテスター・SOLAR BA7 ※以前のブログ記事参照)を購入し、ヘタり具合を調べてみました。
バッテリーはValtaで本体にcca720Aの記載がありました。
テスターの結果 ccaは584Aでした。81%の容量ということです。このテスターはカタログ値(この場合720CCA)を入力すると実測CCAの他にLEDで判定(緑:OK 黄:注意 赤:NG)が表示されるのですが、この時は緑でした。
しかしその後何度か測るともう少しCCA値が低いときがあり、その時は黄でした。どうやら緑と黄のボーダーラインは容量80%にあるようです。
車載状態での電圧は12.39Vでした。ちょっと低いですね。
普通だったら交換するレベルでは無いのですが、何しろフランス車です。昔からバッテリーの突然死は嫌というほど聞かされてきました。フランスから長期間船旅をして来たのですから劣化していることも考えられます。急ぎはしませんが近いうちに交換することを前提にバッテリーの品定めをすることにしました。
純正品は問合せることさえしませんでした。おそらく3万円以上するでしょうから。
候補にしたのは次の通り。
・Varta 577-400-078 77Ah cca780A \19,000
・Delco 20-72 72Ah cca700A \10,300
・Bosch SLX-7C 77Ah cca790A \15,000
・BriteStar 575-41 75Ah cca650A \16,500
・その他ATLAS等の格安品 \6,000
BriteStarというのは聞きなれないメーカーでしょうが、前車で何度か購入した「バスケス」という通販店が取り扱っているものです。昔は町の販売店では輸入車用バッテリーを置いておらず、通販している店も無く、ディーラーで交換するしか選択肢がありませんでした。バスケスは輸入車用バッテリー通販の草分け的存在でとてもありがたかったです。何度か利用しましたし評判も良いので今回も検討しましたが、価格が当時よりだいぶ高くなってしまいました。
純正と同じValtaにするのが妥当なのでしょうが、あまり流通していないようでした。バッテリーは生ものなので長期在庫は避けたいと思いました。
たぶん多くの人はBoschを選ぶと思うのですが、個人的にはBoschのバッテリーはあまり好きではないです。他の選択肢があるのならあえて選ぼうとは思いません。
格安品は精神衛生上避けることにしました。安物買いの…になりそうなので。
最終的にDelcoに決めました。韓国製で値段も安いですし品質はそれなりでしょう。3年持てばいいと割り切りました。
もう少し持たせられたかと思いますが思い切って冬の前に交換しました。外したバッテリーも今後使い道がありますので完全に寿命が尽きる前にということで。
期間 3年8か月・走行距離 31000km でした。
車のバッテリーを外すとラジオや時計のメモリーが消えるのは当然ですが、カングーの場合はオーディオにロックがかかって暗証番号を入力する必要があるようです。私は「CTEK MULTI US 7002」(※以前のブログ記事参照)というバッテリー充電器を持っていて、これでシガーソケットから電源を供給しながらバッテリー交換ができます。
一応、新品のバッテリーを充電してから交換作業をしました。
交換作業自体は簡単です。バッテリーのターミナルには数多くの配線が繋がっていますが、ターミナルのナットを緩めればブラケットごと外れるので問題ありません。プラス側のブラケットには金属ステーがついていますので、これごと外します。
ターミナルを外した後、断熱カバーを外し、底面に見える固定ボルトを外せばバッテリーが外れます。
取り付けは逆の手順で。バッテリーの外寸は同じなので何の問題もありません。
ちなみに日本車用バッテリーでも容量さえ合えば電気的には問題ないのですが、固定方法が問題となります。輸入車用はバッテリーの底に固定用のリブがあり、そこで車体と固定します。物理的に固定できればどんな固定方法であってもいいのですからスキルのある人は改造する場合もあります。
メモリーが消去されることもロックがかかることも無く完了しました。
さっそくCCAテスターにかけると電圧は 12.67V とだいぶ上がりました。そしてccaは何と 823A !カタログ値を大幅にオーバーしています。充電してから(一晩置いたのですが)一度も走行していないかとも思いましたが、走行後も同じような数値が出ました。
新品のバッテリーのccaは同じようにカタログ値+100Aくらいだと仮定したとすると、古いバッテリーは 584÷(720+100)=71% となり、結構劣化していたとも考えられます。
その後 1年・距離 9,000km 走行後のデータは 12.78V cca779A です。
0 件のコメント:
コメントを投稿