ドイツ・クニペックス社のウォーターポンププライヤー「アリゲーター」です。
KNIPEX ALLIGATOR 88-300
クニペックスのウォーターポンププライヤーというと「コブラ」の方が有名で数も出ているようです。私もこれを買うときにどちらにするか迷いましたが、単に「見た目」でこれにしました。口の開き具合の切り替え部分がコブラは一般的な形状だったのに対してアリゲーターは独特だったからです。購入当時は初心者だったので見た目でしか判断できなったのです。
写真で見る通り口の開き具合は7段階で調整が可能です。コブラはもっと細かい調整が可能ですが、7段階で不足を感じたことは一度もありません。口を90度以上開くとフリーになり位置が調整できますが、意図としないときにでも口を開いたときにフリーになってしまうことが最大の欠点です。また、位置調整しようとしたときに中途半端な位置だと引っかかってしまうことがあります。
この引っかかりが原因で穴と突起が削れてしまいガバガバになってしまうのではと購入当初は心配しましたが、サンデーメカニックながら20年近く使用してきても全くガタはありませんので心配する必要は無かったようです。
型番の通り、これは全長300mmの物なのですが、この長さがもっとも使いやすいと思います。見た目はごついですがガタが少ないからか繊細な作業もこなせますので「大は小を兼ねる」と思います。「切る」以外の作業は一通りできると言って過言ではないと思いますので車載工具にお勧めします。
工具業界は再編に再編を重ねて訳が分からないことになっています。資本関係だけなら一般ユーザーが関知するところではないのですがOEMだらけになって工具の品質に顕著に影響しています。昔のイメージで○○社の××なら大丈夫だろうと思っていると手痛い目にあいます。バーコなんかは特に酷いことになっていると個人的に思います。
その点、クニペックスは安定した品質を保っていると思います。未だに独立を保っているようですし、同族経営ということが良い方向に働いていると考えます。オフィシャルホームページにもドイツ製をうたっているページがありますので今のところは全てドイツ製なのでしょう。ホームページからこのページが消えたら要注意ですね。他に色気を出さず「握り物・掴み物」に注力していることが成功(現在の経営状態が健全なのかは知りませんが)の秘訣でしょう。
価格が高いのは確かですが品質を考慮すると法外な価格とは思いません。入手性も高いのでクニペックスを選んでおけば失敗することは無いと思います。ただしニッパーだけは日本の考え方とヨーロッパの考え方が違うので手放しに勧められません(品質が悪いということでは無いです)のでよく調査してから購入してください。
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