ケース素材がブロンズの手巻きクロノグラフです。
最近、「ブロンズ」の時計が一部で流行っているようです。私は最初、ケースの「色」がブロンズの時計だと思っていたのですが、ケース素材がブロンズ(青銅)なのだそうです。色がブロンズなのは金ほど派手でなくて渋くて良いな、と思っていたのですが素材がブロンズだと話が違ってきます。ブロンズはブロンズ像などの美術品や寺社仏閣の屋根で見られる通り、黄金色⇒赤銅色⇒黒っぽい色と変化していき、最終的には緑青になります。
美術品や寺社仏閣の屋根の緑青は私も好きですが、これが時計となると疑問です。一部ではエージングと好意的に捉えているようですが、一般的に見たら単なる「汚い時計」でしょう。
個人的には懐疑的ですが時計好きとしてはどんなものか試してみたい気もします。私が今一番欲しいと思っている「ロンジン レジェンドダイバー」にもブロンズが存在します。とはいえいきなり27万円は絶対無理。
Amazonを物色しているとデザインが好みのブロンズがありましたが、「ブロンズであること」以外の要素として特別気に入った点が無く、22,000円はちょっと高い。
そこでいつものAliexpressを見ていたら「コレ」と言うものが見つかりました。シーガル(Seagull)製の手巻きクロノグラフムーヴメント ST1901 を搭載したブロンズケースの時計です。
ケース径は42mmですがそれほど大きくは感じませんでした。インダイヤルとのバランスも良いと思います。
ST1901ムーブはいわゆる中華ムーブですが、よくあるコピー品ではありません。Venus社のCal.175 の権利・生産設備を正式に購入した由緒正しいムーブです。以前から欲しいと思っていました。
ST1901ムーブを搭載した時計は2万円以下で手に入りますが、前述の通りブロンズケースのものが欲しかったので4万円弱の値段となりました。時計のメーカーとしては「SUGESS」です。SUGESSは中華時計メーカーの中では高級・高品質な部類に入るようです。
シースルーバックから見えるムーブは無骨でポレオットを思い起こさせます。
クロノグラフのボタンは角形。押した感触は上々です。
「SU-2101」とは何ぞや?ググるとアエロフロート・ロシア航空の便名が出てきました。
尾錠はステンレス製。ブロンズ製とまでは望みませんが、せめて色はケースに合わせてほしかったところ。中華時計は革ベルトに関しては「使ってはいけない」レベルの低品質のものが多いですが、これはそれほど悪くありませんでした。ちなみにスペアのベルトがもう一本付属してきました。
SUGESSの文字はどこにも出てきません。代わりに目立つ星マークは中国の象徴かと思いましたが、SU-2101から想像するとロシアかもしれません。文字盤の仕上げがプラスティッキーなのは残念。
ねじ込み式リューズは大きくて巻き心地も良し。ただし素材が(たぶん)メッキなのでケースが変色してきたらリューズの色と合わなくて違和感が出てきそうな気がします。
緩急針は通常のものもありますがせっかくなのでスワンネック(外国ではグースネックという方が一般的らしい)にしました。
風防も湾曲したサファイヤガラスで中華時計でよくある「致命的な欠点」が見当たりません。良くできていると思います。
●スペック
ケース径:42mm
ケース素材:CuSn8/Tin Bronze
厚み:13mm
重さ:106g
防水:50m
ラグ幅:22mm
パワーリザーブ:41h
振動数:21,600振動(6振動)
石数は記載が無いので不明です。このムーブ、以前は21石でしたが最近のものはなぜか19石とされていて、一部には20石と表記されているも物も見られます。この辺は中華的。
0 件のコメント:
コメントを投稿