カングーのパワーウィンドウが動かない①

カングーの右リアのパワーウィンドウが動かなくなりました。

右フロントは毎日開閉していますが、リアは冬の間はほとんど開閉しませんでした。先日は暑かったので右リアも開けようとしたらウンともスンとも言いません。

ちなみに私はエアコンがあまり好きでは無いので窓を開けて走ることが多いです。さらに、フロントウィンドウだけ開けて走ると風が巻き込むので、フロントを開けるときには私は必ずリアウィンドウも開けるようにしています。というわけで他の人よりはリアのパワーウィンドウは重要視しています。以前、シトロエン・カクタスが限定発売され、食指が動いたのですが、リアがポップアウト式と聞いて即座に断念しました。

最初はチャイルドロックがかかっているだけかヒューズ切れ、あるいはドアの接点の接触不良かと思ったのですが、そのいずれでもありませんでした。運転席からも後席からも動きません。モーターが動く音もありません。

スイッチを操作すると内部からカチッという音がかすかにします。 チャイルドロックをオンにするとスイッチを操作しても音がしませんので、ドア内部まで電気は来ているようです。他のウィンドウは全て正常に動きますので、右リアのレギュレーターが故障したようです。

フランス車に限らず欧州車に「窓落ち」は定番トラブルですが、このように閉まったまま動かないというのはほとんど聞いたことがありません。停止位置のリセットが不良で完全に閉まらなかったり、挟み込み防止機能の不良で閉まっても自動的に開いたりすることはたまに聞きます。

ともかく中を見てみることにします。 内装を外すのは簡単（やり方は以前のドア内部に断熱材を入れたときの記事を見てください）なのですが、外す時に必ずクリップが破損するのが嫌です。

こちらがパワーウィンドウ・レギュレーターです。3本のボルトで固定されていますので、全て外します。

ボルトを外してもユニットはツメで上から引っかかっているので一旦上に持ち上げないと外れません。しかし窓ガラスは一番上（完全に閉まっている）なので上に持ち上げることができません。ガラスを外そうにもボルトはこの上方にあるのでアクセスできません。

手でガラスを押し下げることができるかと思ったのですが、まったく動きません。考えてみればこの状態でガラスが動くのであれば駐車時に窓を開けられるということなので当然ですね。仕方がないのでツメを起こして下に降ろしました。ツメを何度も折り曲げると金属疲労でポッキリ折れてしまうのでやりたくないのですが…

これでガラスとユニットを固定しているボルトが見えるようになりました。（写真の白いプラスチックに付いているボルトです。ガラスはこの１本のボルトで固定されています。）

ガラスと分離できたのでレギュレーターが外れました。レギュレーターに固定されていないガラスは自重で落ちてきます。

外したユニット。これに問題がありそうです。

ためしに正常な左リアのコネクタに繋いでみました。結果、動きませんでしたので、このレギュレーターの故障とみて間違いなさそうです。本当は左リアのユニットを外して右リアのコネクタに接続して正常に動くことを確認すべきなのですが、面倒なので止めました。

さて、この部品の入手を考えなければいけません。まず考えるのが正規ディーラーでしょうが、私はディーラーとは付き合いが無いです。部品だけ頼むのはいい顔をしないでしょう。これが国産車ならディーラーを通さずにトヨタ部品とか日産部品とかに頼めるので気楽なのですが。

いつもの整備工場にも部品だけ頼むのは気が引けます。まずは自力で部品調達に努力し、最終手段としていつもの整備工場に交換作業も含めてお願いすることにします。

まずは海外通販を考えました。しかしeBayとか通販会社で探しましたが、まったく見つけることができませんでした。フロントのレギュレーターは見つかりましたがリアは見つからないのです。想像するに、海外のカングーは商用車メインなのでリアガラスは嵌め殺しか、あるいは乗用でも手動なのではないかと思われます。

ヤフオクで探したところ、ちょうど１点だけ出品されていました。もちろん中古品で即決価格は1万円ほどです。先に書いたようにディーラーでの正規価格が分かりませんので、この価格が高いのか安いのか判断できませんが、結局これを購入（落札）しました。生産年は私のカングーとほぼ同じ、走行距離は私よりも大分多い95,000kmほどとかなりのものです。

気になったのは走行距離よりもむしろ同年代ということ。もし部品に問題（欠陥）があったのなら同じトラブルが起こりかねないからです。この点については他に同様のトラブルを聞いたことが無かったので良しとしました。

届いた中古品に交換したところあっさり復旧しました。

後日談があります。