長年使用しているノートPCですが、ラバーコーティングされている天板が加水分解でベタベタになりましたので、その対処をします。
ノートPCはデルのInspiron1520という機種です。購入したのは2008年初頭なので7年以上使用していることになります。いろいろモディファイして(このあたりの話はいずれ記事にしたいと考えています)いまだにメインマシンとして稼働してくれています。
この機種は天板にさまざまな色のラバーコーティング(ウレタンコーディング?)がされているのが特徴です。購入当初はその手触りの良さが高級感も出しており、気に入っているポイントでした。ところがこのラバーコーティングというものが曲者でして、経年劣化でベタベタになります。「加水分解」という化学反応です。
こうなるとベタベタして手で触ると不快ですし、ほこりを吸着して無残な見栄えになります。パソコンでこのような表面処理されているものは多くないのですが、カメラではよくあります。スニーカーをコレクションしていて、ある日箱から出してみたら未使用なのにボロボロになっていたという被害も多いです。
加水分解はその名の通り、材料が水分と反応して起こりますので、高温多湿の日本では避けられない事象です。コレクションならば乾燥した環境で保管することで多少は反応を遅らせることができますが、日常使用するPCなどはどうしようもないことです。
ただしPCの場合はスニーカーと違って機能には関係無い部分ですからコーティングを除去してしまえばよいのです。
ネットで検索すると重曹水に浸けると良いらしいのですが、PCから天板を外すのが大変そうなのでとりあえず簡単そうな方法を試します。
水分に反応するのですから水を付ければ反応が進んで全部溶けるのではと考え、水に濡らした布で拭いたのですが効果ありませんでした。中性洗剤も含ませてみたのですが効果無しです。
次に消しゴムを使用してみました。テープの粘着物が残ってしまった時によくやる手です。これは効果がありました。しかし力を入れてゴシゴシするのに非常に体力が必要なのに加えて消しゴムがあっという間に消費されます。15インチ・ノートの天板全面を処理するのは早々にギブアップしました。
次に無水アルコールを使ってみました。布に付けて拭いてみたところかなり効果がありました。アルコールと布をケチらずにたっぷりと使うのがコツです。それなりに根気が必要ですが全て除去することに成功しました。ラッチのある手前部分のみ少しだけ塗料が剥がれてしまいましたが、大部分の面積を占めるそのほかの部分は綺麗な出来栄えです。プラスチック素材そのままの手触りなので新品時のラバーコーティングのような高級感はありませんが、元からこのような仕上げだったと言われれば何の疑問も思わない状態です。
このロートルPCもしばらく延命できそうです。
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