2016年3月7日

バーコ モンキーレンチ


スウェーデンの工具メーカー、バーコのモンキーレンチです。


BAHCO 8072

かなり昔に購入したのですが、当時はモンキーレンチといったらバーコ、バーコと言ったらモンキーレンチでした。(バーコは「モンキーレンチ」ではなく「アジャスタブルレンチ」と呼んでいるようです)
モンキーレンチはウォームギアのバックスラッシュに起因するガタが避けられません。購入当時は周りにある国産品と比較してガタの少なさに「さすが開口部にスケール(目盛り)を付けるだけのことはあるな」と感心したものでした。ただし最近はバックスラッシュの少ない製品もありますので圧倒的な性能では無くなりました。

右手で持つとウォーム(調整ネジ)を手前に引くと締まるようになっています。他社は全て押すと締まるので方向が逆です。どちらが良いかは慣れの問題ですが、何となく「引くと締まる」方が正しい気がします。
最近はバーコも他社と同じにしてきているようです。使っているうちに顎が緩んでくるので頻繁に調整が必要というモンキーの特性を考えると、方向が違うと混乱を招きますので、統一は喜ばしいことでしょう。

柄の断面はH状に肉抜きされていて軽さと強度、力のかけやすさを実現させようとしているのでしょうが、はっきり言って重いです。顎部分はどうしても重くなるのでバランスを考えて柄の部分もあえて重くしているのかもしれません。重くても「スウェーデン鋼」と聞くと許せるような気になります。

ジョーを最大に広げた状態。30mmまで目盛りが振ってありますが実測で33.5mmまで広がります。ラック(下顎のギア)のでっぱりが少ないです。


こちらが最小に狭めた状態。ラックのでっぱりがありますが、実際にこの状態で使用することは無いので問題ないです。




モンキーは様々な大きさのナットに対応できるので工具の揃っていない人にはありがたい工具です。しかしボルト・ナットをなめやすいので扱いが難しい工具でもあります。ということは「工具が揃っていない=初心者」であることが多いのでなかなか勧めにくいということです。私も共回りを防ぎたい時や、ボルト・ナット大きすぎた時、場所的に他の工具が使えない時など、他の工具の代用としてしか使用しません。

バーコという会社については私の中では評価がダダ下がりです。今の時代、製造国にこだわるのはナンセンスかもしれませんが、バーコに関しては製造国がスウェーデンからスペインその他に変更されて品質が著しく下がったようなのです。私自身で確認したわけではないのですが、バーコの”顔”であるモンキーレンチも例外では無いようです。

バーコはスナップオン傘下で、SNAヨーロッパという会社の1ブランドという位置づけになっているようです。SNAヨーロッパという会社は知らなかったので調べてみると、バーコの他、スウェーデンのLindstrom、スペインのIRIMOを主なブランドとして保有しているようです。IRIMOは知りませんがリンドストロームといえば小型のニッパーやプライヤーなどで評価されていたと思いますが、最近のものはスペイン産やフランス産になってバーコ同様、品質が落ちていると聞きます。昔からのファンはがっかりでしょう。


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