2016年7月24日

神々の指紋


懐かしい本が10円で売っていたので買ってみました。


一世を風靡してからもう20年も経つのですね。


シリーズものの漫画の第一巻が0円というのはよくありますので、これも上巻だけが激安かと思いきや下巻も同じ値段でした。特別読みたいと思ったわけでは無く値段に釣られて買ってしまったわけですが、後で冷静に考えると古本屋に行けば100円程度で売られているでしょうから特別安いわけでは無いような気がしてきました。

実はしっかりと読んだわけでは無く、飛ばし読みに近い感じで読んだので自信があるわけではありません。それを踏まえたうえで感想を述べると、一言で言って「古い」です。

これは文庫版なので削られたのかもしれませんが、まず図表が圧倒的に少ないです。昔であれば図や写真が少ない方が想像力を掻き立てられて、よりリアルに感じられるのでしょうが、現在はこれでは右から左にスルーされるだけでしょう。引用の仕方も乱暴で現代的ではないです。

意外だったのは「これは超古代の文明が存在した証である!」というような断定的な物言いではなかったことです。「今までの定説は本当に正しいのか?」といったような問題提起が主で、言われているようなトンデモ理論を振りかざしているようには見えませんでした。ただし下巻の後半に進んでくると段々ときな臭くなってくると言うか暑苦しくなってきます。

それほどトンデモ感を感じなかったのは以前よりも異説が認められやすい土壌になっていることも原因だと思います。いや、「異説が認められやすい」といっては「異説が正しい」と誤解を受けてしまいますね、正確には「異説が異説として受け入れられる」ということです。ネットの普及が一因かもしれません。

どの分野でも異端的考えはあるもので、この本は著者が自分で考えたわけでは無く、それぞれの分野の異論を集めてきただけでしょう。現在では情報源が多々ありますので、この手法は通用しないでしょうが、情報源が限られていた昔はインパクトがあったのでしょう。本を読んで当時の熱気が少しばかり伝わってきたことも事実です。リアルタイムでこの本を読んだ人が少しばかりうらやましいです。



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