2018年11月28日

ボンボン時計のゼンマイが切れる


今年の夏前に実家の物置から出てきた機械式掛け時計、いわゆるボンボン時計を整備し、ガレージに設置しました

ちょっと油をさしたら正確に動くようになったのですが、音がうるさいのでガレージに置きました。ガレージで作業中に時刻の確認ができるようになり、今ではなくてはならない存在です。

先日、ふと見ると止まっていました。2~3日前にゼンマイを巻いたばかりだったので(一度巻けば1週間もつはず)「おかしいな」と思いつつもゼンマイを巻くと手ごたえがありません。すぐにゼンマイ切れだとわかりました。

さっそく分解すると見事に切れていました。


中心に近い巻始めの部分で切れています。修理するとしたら以下の3つの方法がありそうです。

①溶接でつなげる
②リベット止めでつなげる
③つなげるのはあきらめ、新たに穴を開けて固定する

この中で一番簡単そうなのは③です。切れたのが中心付近なので持続時間にもほとんど影響しないでしょう。ゼンマイは中心軸の突起に引っかかっているだけなので穴さえ開けられれば固定できそうです。

ところがゼンマイが硬い。上の写真のように重なった状態では工具が入らないので何とか外に引き出したいのですが硬くてできません。本当なら熱処理(焼きなまし?)して穴あけをした後に再び熱処理(焼き入れ?)をするのでしょうが、ちょっと私には無理そうです。

そこで考えました「時報(時打ち)ゼンマイがあるじゃないか」。見るとゼンマイの巻かれている向きは違うものの、大きさ等は同じです。元々時報機能は使っていませんでしたので、入れ替えてみました。


フレームから外し、ゼンマイをほどき、歯車(腕時計でいうところの角穴車)から外して入れ替えました。一番苦労したのはゼンマイを収縮(巻かれた状態)させてからフレームに組み込むところです。タイラップで収縮させることでうまくいきました。(上の写真ではタイラップが残っています)

もう一つ、フレームを外すときにゼンマイがほどける衝撃で全ての歯車がふっとびました。どこにどの歯車が収まるのかわからなくなり、何度もくじけそうになりました。
以前の写真を見たりして試行錯誤し、何とか組み直しました。


やった!復活しました!歯車の組み方も間違っていなかったようです。






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