ルノーのウィークポイントとして有名なのがオルタネータープーリーです。
このプーリーは名前の通りオルタネーターに付いていて、エンジンの動力を補機ベルトでオルタネーターに伝える働きをします。
エンジンとオルタネーターとを直結させるとそれぞれのトルク変動が相手に伝わってしまうので、騒音軽減(ベルト鳴き防止)やフィーリング向上のためにプーリーにはダンパー機構が組み込まれています。
このダンパーはゴムでできていますので当然劣化します。
劣化するとどうなるのかというとプーリーとオルタネーターのケースが接触します。結果、補機ベルトが外れたり切れたりするわけです。
電気が無ければ車は不動になりますので深刻です。
ネットで検索するとルノーのオルタネータープーリーの不具合がたくさん出てきてげんなりします。タイミングベルトは警戒して定期交換する人が多いからか、実際に不具合に合うケースがあまり出てきません。オルタネータープーリーについては無警戒なので不具合にまで至ってしまう例が多いようです。
修理が安ければまだ救われるのですがプーリー単体で3万円ほどします。さらにちょっと前まではプーリー単体で入手不可能でオルタネーターとセットでしか卸してくれなかったらしいです。
現状でもプーリー単体で発注すると対策品が送られてくるが、オルタネーターとセットで発注すると未対策プーリーが付いてくるという恐ろしい罠があるらしいです。
そこで多くの人が利用したのが社外品プーリーです。何のことは無い直結(ダンパー機構のない)の普通のプーリーです。「プレーンタイプ」と呼んでいるサイトもあります。
多少、ドライバビリティは悪くなりますが時限爆弾を抱えて走るよりはずっと良いです。しかも特別な機構の無い分、安価(1万円程度)です。
ドライバビリティが悪くなるといっても実際の所、ベルト鳴きが大きくなるくらいで、デメリットは他にベルトの寿命が多少短くなる程度です。
さて、ここで自分のカングーについての話となります。ネットで検索しても私と同じデカングーについては対策品なのか否かわかりませんでした。不具合にあった例も見つかりません。
普通に考えればこれだけ不具合の出たモデルから代替わりしたのだから対策品になっていて当たり前なのですが、信用するルノー乗りはいませんよね(笑)
実物でチェックします。
幸いダンパー式プーリーには大きな特徴があります。プーリーの端、オルタネーター側の径がベルトがかかる部分の径より大幅に大きいのです。
他サイトの写真をここで載せるわけにはいかないので写真はないですが、ちょっと検索すればいっぱい出てきますので確認してください。
対策品はダンパーでは無くワンウェイクラッチ機構が付いています。減速時には急激にオルタネーターの回転を下げずに惰性で回すことによってオルタネーター・エンジン双方の保護と発電量の急激な変化を避けようとしているのだと予想します。
こちらには外見から特徴的な点は見当たりません。
私の実車の写真はこれです。
ネットで見る未対策品とは明らかに違います。対策品のワンウェイクラッチ式のようです。
とりあえず一安心です。ただし、ワンウェイクラッチはそれはそれでクラッチの不具合が発生する可能性があるようですので悩みは尽きません。
※みなさんご存じのように欧州車はロットによって仕様が違うのは当たり前のようですから、私のカングーが対策品だからと言ってみなさんのも同じとは限りません。ご自分の目で確認することをお勧めします。
そもそも「私のカングーが対策品」というのも私の勝手な妄想(希望的観測)ですので…
実はルノーの場合、クランクプーリーにもゴム・ダンパーが組み込まれています。もちろんこれもゴムが劣化して不具合(異音・すべり)を生じます。
こちらに関してはデカングーも要交換対象のようです。
********** 追記 **********
その後、新たな情報を入手しました。こちらもご覧ください。
記事「カングー車検・タイミングベルト・クランクプーリー交換」
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