先入観無しに見れば良い時計です。ただし高い価格には釣り合っていないと思っています。
ROREX Air-King Ref.14000M
2006/02
自動巻き
8振動
3気圧防水
ケース径34mm
家電量販店の開店セールで買いました。開店から数日後に行ったのですが売れ残っていました。価格は相当安かったのですが、ピンクダイヤルというのが不人気の理由だと思います。
私はこのピンク色の文字盤が好きで、前々からずっと欲しいと思っていました。
「ピンク色」と聞くと奇抜な印象を受けますが、この色、伝統のある色で「カッパー色」と呼ばれていました。カッパーとは“copper:銅”のことです。
「ピンク色」から「銅色」と言い方を変えただけで一転上品な印象になりませんか?w
ロレックスというメーカーですが、宝飾系を除く普通の時計はどのモデルも非常に高品質だと思っています。
一方で価格は高過ぎだとも思っています。ブランドとはそういうものなのでしょうが、販売価格の半分以上をブランド料が占めているように思えます。
というわけでロレックスを買うことは無いと思っていたのですが、セールで納得できる価格だったので探していたダイヤル色ということもあり購入を決めました。
エアキングですがロレックスとしては最廉価モデルで、ロレックス入門モデルとして紹介される事が多いです。
時計に「入門」も何もないと思うのですが、このような時計にヒエラルキーを持ち込む姿勢がロレックスを好きになれない理由の一つです。(周りの人がワイワイ言っているだけでメーカーにその気はないのかもしれませんが)
AirKingというペットネームとしてはロレックス最古のモデルです。
カレンダーを持たないシンプルな機能で、メンズモデル最小となる34mm径のケースです。
ムーブメントは、ノンクロノメーターのCal.3130です。
2007年にRef.114200へモデルチェンジし、ムーブは同じCal.3130ながらもC.O.S.C.認定クロノメーターを取得しました。
ベゼルはフラットな仕上げから立体的な仕上げ変わり、フラッシュフィットは分離型から一体型へ、バックルはプレートから無垢に変更され、ラグ幅も広がりました。
ケース径はほとんど変わらない(ネットで見るとRef.114200のケース径は34~36mmいろいろな表記があります。本当のところは?)のですが、実物を目にすると立派になったというか力強くなった印象を受けます。
旧モデルは34mmという小ささと華奢(良く言えば繊細)なケースでユニセックスな雰囲気がありました。実際、男性より女性にこそ似合うモデルだと思います。
新モデルは完全にメンズモデルになりました。私は旧モデルの優しい感じが好きです。
不満点としては3,6,9のインデックスに夜光塗料が塗られていないことです。バーインデックスは太く夜光塗料が塗られていますのでバランスが変に見えます。
ExplorerⅠのように縁取りがしてあれば良いかもしれませんが、一方で繊細な感じが薄れるような気もします。
文字盤に「PRECISION」と書いてあるのもイマイチです。「PRECISION」=「正確」ですから車で言うところの「DOHC」みたいな感じでちょっと気恥ずかしいです。
あとバックルがプレス加工なので安っぽいです。ここは新モデルがうらやましいです。
所有してみて嬉しい驚きは「高級感」です。何の変哲もないオイスターケースを採用した実用時計と思っていたのですが、なぜか高級感があります。
「ここだ」と指摘できないのですが、おそらくエッジの出し方とか表面の仕上げ(あえてパフ掛けしていないような感じ)とかの細かい積み上げだと思います。その点は感心しました。
感心といえば聞こえる音が小さいことにも感心しました。テンプの振れるカチカチ音が小さいということは、ムーブメントが発する音が小さい、あるいは発生した音を外に出さない、のどちらか(あるいは両方)が考えられます。
ムーブメントが発する音が小さいということであればムーブのロス・負担が小さいことを意味しますし、発生した音を外に出さないということであればケースの気密性の高さ・堅牢さを意味します。
いずれにせよ時計として耐久性の高さが期待できますので、良い設計・製造であると言えるでしょう。
「ロレックス」はそのあまりにも強い“記号性”から、着けているところを見られるのが恥ずかしい気持ちがありました。その気持ちは今も変わりませんが、時計そのものに向き合うと良さが見えてきました。
ロレックスはファンが多いですから情報も豊富です。会社が秘密主義なのでネットを徘徊すると面白い話が聞けると思います。
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