2014年11月28日

カングー LLC交換


kangooを新車で購入し、2年・17,000kmほど走行したころ冷却水が汚れていることに気付きました。リザーバタンクをよく見ると汚れが固着しています。
LLCの交換サイクルは2年なので時期がきたということで、さっそく情報収集にかかります。

DIYを念頭にまずはドレンプラグを探しましたが見当たりません。ネットで調べるとルノー車にはドレンプラグが無いことが判明。ではどうやって交換するのかというとリザーバタンクへのリターンパイプから抜けるらしいです。手順をみたら自分にもできそうだったのでLLCの選定にかかります。

今の時代、SLLC(スーパーロングライフクーラント)だと思っていたのですがそうではないのですね。欧州車はエンジンオイルはロングライフ化しているのにどうしてなんでしょう?

ショップで日本車用のLLCを見ると「欧州車には使用不可」との記載がありました。そういえば「欧州車のウォーターポンプのシール材が国産車とは違うため不具合が起こる」と聞いたことがあります。ただし、「最近の車は大丈夫」とも聞きます。
もしLLCの性質が違うとしたら交換時に混ざってしまった場合、沈殿などの反応が生じる危険性もあります。
正確なところはわからないので安全のために欧州車用にしようと思います。

ショップには欧州車用のLLCも売っていました。ただし、SLLCでは無いのに非常に高価でした。(たしか3000円/2リットルほど)

ネットを探していると良さそうなものが見つかりました。
ACデルコのデキシクール(DEX-COOL)です。
****************************************
・5年間、24万キロのご使用可能
・ケイ酸塩やリン酸塩を含まない高純度のエチレングリコール系冷却液
・6種類の金属に対して優れた保護効果を発揮
・熱伝導に大変優れているためオーバーヒートを抑制する
(濃度50%条件で使用の場合)
・内容量:4L
****************************************
色が蛍光オレンジなのも良い感じです。約3,000円でした。
欧州車用を探していたのにGM用になってしまいました。


ちなみに純正のLLCは“GLACEOL RX(type D)”です。
量は5.3リットル(DP0の場合)なので濃度50%とすると2.6リットルあればOKということになります。

交換方法ですが、リザーブタンクの上部についているホース(写真の中央に見えているホースです)を抜き、ホースを延長してバケツに排出できるようにします。リザーブタンク側は水が漏れないように栓をします。


その状態でエンジンをかければホースから古い冷却水が出てくる…はずなのですが出てきません。
エンジンが温まっていないからだと思いエンジン回転数を上げてしばらく待ちましたがダメです。もちろんサーモスタットが開くようにヒーター全開です。まだ足りないかとちょっと走ってみましたがダメでした。

う~ん、困った。しばし考えて「リザーブタンクの水が強制排出され、リザーブタンク内が負圧になることにより水がリザーブタンクへ吸い出される」のかもしれないと思いました。それならと手動オイルチェンジャーで冷却水を吸いだしてみることにしました。
エンジンをかけたままチェンジャーで負圧をかけてみると冷却水が出てきました。その後は負圧をかけなくてもどんどん出てきます。

循環交換式なのでこの間もリザーブタンクにどんどん水道水を入れていきます。サーモスタットが閉じると面倒なので注入する水道水はあらかじめ温めておきました。

しばらくすると排出される水の色が透明になってきたので他のバケツに移動します。廃棄する冷却水は少しでも少ない方が良いので。
色の変化はもっと穏やかだと予想していましたが、意外と明確に変化しました。綺麗に循環しているようです。

注入するのを水道水から原液のLLCに変更し、最後まで投入したらエンジンを止め、ホースを戻して完了です。水道水とLLCはしばらくしたら混ざるでしょう。
結局、排出&注入は途切れることがありませんでした。これでしたら“ドレン排出→注水→エンジン稼働”を繰り返す通常のLLC交換より楽だと言えますし、廃棄LLCの量も少なくて済みます。
リザーブタンクの水が蛍光オレンジになり、綺麗です。
その後、リザーブタンク内の汚れがいつの間にか消えていました。



その後2年半・24,000kmほど走行しましたが特に問題ありません。そろそろ交換したいのですが、2回目の車検がすぐそこです。おそらくこの時にタイミングベルト&ウォーターポンプの交換を勧められると思いますので、今はやめておこうと思います。

余談ですがこのリザーブタンクはどのような構造になっているか、大きな疑問が残りました。
普通の冷却システムではリザーブタンクは循環からは切り離されていて、温度上昇などで循環系の冷却水の体積が増した時に圧力弁が開きリザーブタンクへ排出され、逆に循環系の冷却水の体積が減少した時にはリザーブタンクから循環系へ戻ることになります。つまりエンジンをかけてもリザーブタンクへのホースからはほとんど水は出てきません。
カングーはリザーブタンクが循環系の一部になっているのでしょうか。



0 件のコメント:

コメントを投稿